2005年07月07日

これが「回答」かよ

ゲームソフトの有害図書類指定をめぐって

神奈川県が実施した「ゲームソフトの有害図書類指定」について、多数のご意見をいただいております。また、この問題については、現在開会中の神奈川県議会でも議論が行われております。このブログでは、最初におことわりしたように、個々の意見への返事はできませんが、この問題には数多くの反響が寄せらておりますし、昨日、議会での議論も終わりその意見も伺うことができましたので、以下、私の考え方を述べさせていただきます。


私も、過去、何度か書いてきた神奈川県のゲーム規制条例に関して、松沢成文神奈川県知事が自らのブログでそのことについての意見を書いていたので、久々の更新はそれについて。
タイトルを見ればわかるように、「回答になってねぇよ」という風にしか思えない。

松沢知事は「審査のありかた」「効果への疑問」「悪影響があると証明されたのか?」という3点を中心に述べているのですが、これが凄い。

まず、審査のあり方について
その際、ゲームソフトは通常の雑誌などとは違い、ゲームを操作し先のシーンへと進んでいく中でしか新たな場面が現れてこないという特徴があるので、ゲーム操作の上手な職員に実際にゲームをやってもらい、それをビデオで撮ったもので審議していただくという手法をとったものです。審査委員が判断するにあたって、必要な情報は整理しお示しできたと考えています。

っていうんだけれども、多くの人が疑問に思っていることは、そうじゃないんですよね。「ゲームに悪影響がある」と述べる人の一番の理由は「自分で動かすから」なんですよね。職員にやらせたビデオを見て…では結局、ビデオを見ているのと変わらないだろう、って話です。そこが問題点なのに、「必要な情報は整理して示した」って…。ゲームに悪影響があるのは、「自分でやるから」と言っているのに、「自分でやってみた感想」という一番大事な情報を無くしてどうするんでしょ? ついでに言うと、この映像はなんと僅か10分の映像とのこと。明らかにこれが足りないのは理解頂けると思います。

続いて、規制の効果について。
次に、規制の効果です。確かに本県だけで規制しても、効果が薄いのは事実です。そこで、現在、首都圏の3都県(東京都・埼玉県・千葉県)に対して、同一の対応をとっていただけないか、働きかけているところです。

これも思いっきり論点がズレていると思います。
次の悪影響の証明とも重なるのですが、ゲームを規制したところで、子供が健全に育つのか? という点での指摘が、松沢知事のブログに書かれた反対意見の殆どです。ところが、松沢知事の回答では、「神奈川県だけで規制しても東京とか行けば買えるのでは意味がないから、他の都道府県にも働きかけてる」というもの。規制ありき、っていう思考が透けて見えるのですが。

そして、悪影響の証明に関して。
次に、青少年への悪影響の証明が必要ではないかとのご意見です。これまでも、ゲームソフトによるプレイを長時間行うことが、子どもの脳などに少なからぬ影響を与えることについて、いくつかの調査結果があるものの、残虐性の高いゲームが犯罪を誘発するかどうかの科学的証明は、まだ行われていないことは事実です。しかし、先日の東京で発生した両親殺害事件で、加害少年が今回指定したゲームソフトの愛好者であったという報道もあります。

なんと、科学的に証明されてないけど、規制しちゃいます、っていう凄い話。しかも、その根拠にマスコミ情報をいれて印象捜査をするという姑息さ。ここでは書かれていないのですが、ゲームをやることで、良い影響を与える、という報告もあります(科学的に証明されてはいないと思いますが)
この論拠で規制するのであれば、私が常々言っている、部活動廃止論も推進していただきたいところ。最近頻発している、スポーツ選手の性犯罪であるとか、理由はいくらでもつけられますよ。結局、ここで松沢氏がしているのは、「俺様が悪いと思うんだから規制するんだよ」と強調しているに過ぎません。

私は基本的に「青少年の健全育成」という言葉は、便利だけれども何の意味も無い言葉だと考えています。だってそうでしょ? 「青少年の不健全な育成を推進すべきだ!」なんて奴、いるわけないもん(笑) 戦争だって大義名分としては「平和のため」と出てくるわけでしょ? それと一緒。
最後の締めが「青少年の健全育成」なんていう時点で、具体的な展望に欠ける感情論、と私には思えてなりません。
posted by まえとも at 22:57| クアラルンプール ☁| Comment(14) | TrackBack(3) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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