2005年06月14日

補充に使っちゃいけません!

学校図書整備費、廃棄分補充に充てるな…文科省通知

 文部科学省は、地方交付税として措置している「学校図書館図書整備費」について、各学校図書館の蔵書を増やすための経費だとの趣旨を徹底する通知を全国の都道府県教育委員会に出した。


 「学校図書館図書整備費は新しい本を買うための費用であって、古くなって処分した本の補充に使っちゃいけません」。いや、文部科学省の言っていることは正しいと思うんですよ、はい。正論だとも思うわけです。ただ、これを見て思うのは、学校が「補充のために」予算を使うのもまた仕方が無い部分があるんじゃないか、っていう風にも思えるんですよね。
 私は図書館で働いているわけでも何でもないので、単なる想像の域を出ないのですが、図書館が人件費だとか、そういう費用を除いて、本そのものに掛かる費用っていうのは新しい本の購入代と、蔵書を維持費の二つに大別されると思うんですよね。
 文部科学省は「学校図書館図書整備費」というのは「新しい蔵書を増やすためだけに使いなさい」といっているわけですよね。そこで思うのは、「じゃあ、維持費分は増えているの?」ということ。
 何だかんだ言って、書籍って言うのは消耗品なんですよね。紙は古くなれば脆くなったりしますし、何十回、何百回、何千回と人間の手で読まれればそれだけ汚れたりするわけですからね。まして、小中学校の図書館なら相手が子供なわけですから普通の図書館なんかよりよほど消耗の度合いは激しくなりやすいでしょう。
 蔵書数が増えるということは、即ち維持費が多くなる、ということです。「学校図書館図書整備費」で、蔵書数を増やすことは良いと思います。でも、蔵書数は増えたけれども維持費は変わらない、では仕方が無いんですよね。蔵書数はたくさんあります。でも、ボロボロで貸し出せません、物凄く汚くて触るのも嫌です…って状態では、何の意味もありませんから。「学校図書館図書整備5か年計画」というものの一環として「学校図書館図書整備費」が出ているということは、その「5か年計画」が終れば、予算はもとに戻るとも受け取れます。維持すべき蔵書の数は激増しました。でも、維持費は変わりません…となったらどうなるでしょうか? 私には、蔵書の維持ができず、蔵書はいっぱいあるけど、ボロボロでロクに読めないとか、汚くて触ろうとすら思えない本が溢れてしまうのではないかと思うのですが…。そうなった場合、「図書館の充実」とは逆行してしまいますよね。
 「学校図書館図書整備費」が蔵書の拡張ではなくて、蔵書の維持に流用されているという事実そのものが、「学校図書館」の苦しい財政状況を象徴している出来事だと思います。もし充実させたいのであれば、「学校図書館」に対する予算そのものを根本的に見直す、つまり、「学校図書館」に対する予算そのものを大きくするべきだと思うのですが。
posted by まえとも at 07:15| クアラルンプール ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
人気のある図書程汚れがひどく、廃棄されます。
残るのは人気のない図書ばかり。
子供の図書離れが加速する、悪循環ですね。
Posted by のびぃ太 at 2005年06月14日 22:11
その通りですね。
蔵書を増やすことも良いですけれども、それによって維持・管理が行き届かなくなってしまったら意味がないですからね。
この「蔵書を増やす」というものが、本当に「蔵書を増やす」だけに終始して、「読書離れを防ぐ」という本当の目的から外れかかっているような感じがします。
Posted by まえとも at 2005年06月15日 09:23
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